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これからお話する問題は必ずしも日本だけの問題とは言えませんが、最近お客様からの問い合わせの中でたまに問題になる日本の鑑定機関の現状が重要であると思いますので、ちょっとお話したいと思います。
日本では殆どのダイヤモンドの鑑定書(品質保証書)がついています。
婚約指輪等は海外での同じ大きさのダイヤモンドに比べ、かなり多いと思われます。
そして鑑定書(品質保証書)には大なり小なり主観的な要素が含まれるので、評価の結果に若干のバラツキが出るのはやむを得ないとされていますが、日本の場合には明らかに問題があると指摘されています。
勿論、公平な鑑定業者が大部分であるのですが、中小の業者の中には実際に問題があるのも確かなようです。
日経ジュエリーの 1994年 10月号に指摘された例をもとに検討してみます。
この記事の中では鑑定業者は「(鑑定を)甘くすることが鑑定書のシェアアップの方策だ」としています。
ここで指摘されている4個のダイヤモンドは日本の二つの鑑定機関で鑑定され、
1個目の石はカラーで1段階、
2個目の石はカラーで1段階、クラリティーで1段階、カットで1段階の合計3段階、
3個目の石はカラーで1段階、クラリティーで1段階、カットで1段階の合計3段階、
4個目の石はカットで2段階の差があるのです。
1段階の差は価格で仮に 15% の違いがあるとすれば、3段階も違えば価格は 45% も違うことになります。 こんなことが許されてよいのでしょうか?
同誌では「輸入業者が利益をだすために、Si2 と Il とのボーダーラインの石を 100 個買い、それを鑑定に出して Si2 の評価がいくつ得られるかで利幅が決まるとすれば、
A鑑定業者が 30 個を Si2 にしたのに対して、B鑑定業者で 80 個としたなら、その後鑑定依頼はB鑑定所に流れることになる。」と指摘しています。
大手の鑑定機関では公平性を保つ事を重要視してきていますので、問題にはならない事が多いのですが、中小の鑑定機関では難しい事も多々あります。
現在は鑑定機関協議会は鑑定機関間で監視や、基準の平準化などに取り組んでいまして、1996年、2006年には大きな改正がなされたりもしています。
ですが現状、消費者・購入者にとってそれ以前(平準化の強化前の時期の鑑定書)等では現在の鑑定書との差があったりと、到底満足できる状態でないことも確かです。
しかし、逆に考えれば、この記事は良心的な鑑定機関も存在することを証明してもいる訳です。
鑑定書を基本にして買取をさせて頂く事も多いのですが、こういった問題を孕んでいる事も御座いますので、やはりオンライン査定での概算よりも実物での査定をさせて頂く事によりお客様のダイヤモンドを1つ1つ丁寧に鑑定・査定が出来るかと思いす。
ダイヤモンド・宝石に特化しての買取店としてよりよい買取が出来る様心がけてまいります。